将来、人の世話に関わる仕事を考えている場合、介護と看護のどちらの道に進むか悩んでる人も多いだろう。介護と看護の仕事は互いに似ている部分が多く、境界が曖昧だ。実際にそれぞれの職場で働いてみると、同じような仕事の内容もある。また介護施設では、介護士と看護師が共に働いている場合も珍しくない。介護士と看護師のどちらが適職であるか、まずは双方の職業の違いを詳しく知る事が手掛かりになるだろう。
双方の仕事で大きな違いとなるのが、医療行為ができるかどうかだ。要介護者に対する注射や点滴などの行為は医療行為に該当するため、当然介護士は行う事ができない。そのため介護士よりも看護師の方が、介護の現場でできる仕事の範囲は広いといえるだろう。
しかし次第に、介護士であっても行う事ができる行為の範囲が広がりつつあるのことも頭に入れておきたい。これまで介護と看護のグレーゾーンであった、湿布を貼り付ける行為や、軟膏を塗る行為、あるいは目薬を差す行為なども、介護士ができる行為として認められるようになった。爪切りや口腔ケアなども規制が緩和されるようになり、看護師だけでなく介護士ができる仕事に含まれている。
そのため介護の仕事が適職と考えるなら、あえて看護師の仕事を選ぶ必要性はなくなるだろう。人の生活のサポートをしたいのか、それとも病気を治し、心身共にケアをしたいのかを考えてみることが必要だ。医療や介護の仕事は、一旦離職した後も仕事を見つけやすいため、特に女性に適した職種だといえる。